みなさん、こんにちは!トラ・レポ(トランジションセンターReporter)の禰占です。
「ギフト経済から見える新しいビジネスのかたち 」の講座を受講しましたので、体験レポ ートさせていただきます。講師は、wayslinks 株式会社の竹田真弓先生です。
みなさんはこれまでにギフト経済という言葉を聞いたことはありますか?私は恥ずかし ながら本講座を受講するまで耳にしたことがなかったのですが、インターネットで検索し てみると近年ギフト経済は一部の人たちの間で注目を集めていることがわかりました。
ギフト経済とは、貨幣を通じて商品やサービスがやり取りされる貨幣経済と異なり、人の 優しさで物がめぐっていく経済のことです。先生によればギフト経済は、恩をおくりあう経 済とも定義されます。具体的な事例でみていきましょう。ギフト経済におけるレストランで は、店に入るとあなたの食事の料金は他の誰か(あなたの前に店にいた客)によって、すで に支払われています。前の客はあなたに対する贈り物として代金を支払ってくれているの です。前の人から贈り物(食事)をもらったあなたは今度、その恩を次の人のために贈りま す。具体的には次の人の食事の代金を支払ったり、店の運営を手伝ったりします。そうやっ て様々な人が恩を順につないでいくことで、物やサービスがめぐっていく、これがギフト経 済です。
ギフト経済における取り組みは一見珍しいもののように思えますが、このような贈り合 いは昔から身近なところでも行われてきたのではないでしょうか。たとえば私は小さい頃、 近所に住むおばあちゃんから「野菜が余ったから」、「パンを焼いたから」といって、かなり の量の食料品を頂くことがありました。こちらからお返しをすることも当然ありましたが、 お返しをするたびにおばあちゃんは「私は〇〇ちゃんにおいしいごはんを食べて、大きくな ってもらいたいだけだから、勝手に贈っているだけなのよ。」と言っていました。彼女は見 返りを求めて、私たち家族に贈り物をしていたわけではないのです。そうやって物や優しさ を贈り合うことは特別なことではなく、従来から行われてきたことです。しかしそれらはあ る程度すでにできている人同士のつながりの中で行われていたように思います。
一方さきほど紹介したレストランの事例は、これまでつながりのなかった他者同士が優 しさを贈り合っていました。ギフト経済のもたらす最大の利点は、これまでつながりのなか った人同士をつなぎ、ひいては彼らが支え合う仕組みを自然と提供できる点にあるのでは ないでしょうか。ギフト経済の実現を通じて人は、身近な人間以外にも目を向け、優しさを もって接することができるようになるのかもしれません。
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